「はじめてのマル危ハイク@十二ヶ岳」無事終了。

毛無山への登り。明るく美しい疎林が行程中ずっと続きます。
十二ヶ岳への登り。

十二ヶ岳への登りでフィフィをじょうずにつかうお母さん。
小3の女の子も手を十分に伸ばしてフィフィをじょうずに使っていました。 
十二ヶ岳山頂から眺めた西湖越しの富士山。
とても充実した瞬間でした。
18時過ぎに河口湖駅をあとにしました。
日はとっぷりと暮れて、まるで深夜のような趣きでした。
11/16(日)、小1男子、小3女子、お母さんあわせて3名様とスタッフ1名あわせて4名で、御坂山塊の十二ヶ岳における「はじめてのマル危ハイク」が無事終了しました。

当日は朝のうちは気温が下がりましたが秋晴れに恵まれて絶好のハイキング日和でした。
西湖の北側に東西に展開する御坂山塊のうち、長い鎖場がある毛無山と十二ヶ岳の間の稜線は地図上で「危険」と記されています。
この鎖場で万一ヘマをすればたいへんなことになりますが、フィフィというカンタンな登山用具とスリングで作る簡易ハーネスを用いれば、グッと安全性が高まります。
このコンビネーションはかんたんなものなので、鎖場での安全を100%守るわけではありませんが、2千円くらいの出費で、しかも総重量100g足らずで、鎖場での安全を「飛躍的に高める」のは事実です。
そのことをご参加者に体感していただき、ご家族でハイキングに出かけたときに思わぬ苦戦を強いられそうな鎖場に出くわしたとしても、ザックの底にしのばせておいたこのセットをサッと取り出してより安全に難所を乗り切ってほしい、と願って本活動を計画しました。

登山がもし、絶対に安全なものだと保証されているとしたら、みなさんは登山に魅力を感じるでしょうか?
また、登山が非常にリスクが高くて十中八九の割合で死や大ケガと隣り合わせだとしたら、みなさんは登山に魅力を感じるでしょうか?

ひとは不思議なもので、危険に魅かれるものです。
その本能こそが、数百万年前にアフリカの一地方でたまたま発生した人類が、酷寒や猛暑などの自然条件を乗り切って世界各地に広がった原動力です。
しかし、そうしたすべての挑戦者がその遺伝子を残せたわけではありません。
徒手空拳にて挑戦した多くの祖先たちは、挑戦に失敗して死んでいったはずです。

いま、私たちはそうしたチャレンジに勝ち残った先人の遺伝子をどこかで引き継ぎながら、幸運と創意工夫によってそうした挑戦に勝ち抜いた方法を知り得る立場にいます。
先人の失敗を教訓とし、先人の知恵を引き継いで、ちいさな冒険や挑戦に勝ち抜く経験は「危険だからダメ!」というダメ出しが多くなり過ぎてしまった日常生活を自分なりの価値観で考え直す最適な機会だと私たちは考えています。
この日、3名のご参加者はこのことをしっかりと感じていただけたようでした。

帰りの車中で「(西湖チャレンジキャンプの募集記事を見て)ずっと来たかった十二ヶ岳に来ることができてほんとうによかった!」とお母さんが笑顔で語ってくださいました。
小さなお子さんふたりも、帰宅してから「もっと(先まで)行ってみたかった!」と言っていたとメールにて報告してくださいました。

自然体験活動で体感した心身の揺れ動きは、日常生活においても応用可能な経験です。
日常生活のなかでも「最適な準備をしてチャレンジする」「目的完遂のために心身のバランスをとる」ことの意義と楽しさをぜひ味わっていただきたいと願って止みません。

翌朝小1男子、小3女子のお母様からメールをいただきました。
十二ヶ岳、本当に楽しかったようで、もっと行きたいと2人とも口をそろえて言っており、息子に至っては、
「ちょっと大変だったかな。」なんて生意気言ってました。

これも海老澤さんがサポートして下さっているからこそだと思います。
山を登ることだけに気持ちを持って行けるのは本当に有り難いです。

日曜日、主人が仕事で、母親1人で子供2人をアウトドアに連れて行くのは心配だな・・・と思って偶然見つけた地球野外塾さんに活動の場所と可能性を広げていただきました。
これからもいろいろな山に行ってみたいと思います。

ご参加者の皆様、ほんとうによくがんばりました! お疲れさまでした。

【追記】
鎖場を「より安全に通過する」方法を体感していただける活動を12/6(土)に実施します。
まだ定員に余裕がありますので、ご希望の方はぜひお申込ください。