「急行北極号」にはどこで乗れますか?


夢のなかの世界だったとも思えるし、ほんとうに見たのかもしれない世界だとも思えるようなタッチの絵が印象的な幻想絵本「急行北極号」
子どももおとなもいっしょに没頭できる静謐な時間を楽しめます。
パジャマでホットココアを飲みながら、オオカミがうろつく原野を横切り、凍てつく高山を螺旋状に上り下りする夜行列車にいちどは乗ってみたいものです。

夜行列車がどんどんと廃止されてしまうなか、地球野外塾では子どもたちに「絶滅危惧種」の夜行列車体験をさせてあげたくて、2007年には熊野へと向かう手段として「急行銀河」のB寝台を使いましたが、その「急行銀河」もいまはもうありません。
そして今、奇跡的に残る唯一の夜行急行列車「急行はまなす号」は、青森と札幌の間を毎日運行しています。

この列車、絵本「急行北極号」の世界を追体験させてあげるのにとても適していると思うんです。
ココアのサービスはありませんが、自分で車内に持ち込めばよし。
冷たい津軽海峡の下を貫くトンネルを走り、黒く眠る駒ヶ岳の麓を抜け、漁り火燃える内浦湾に沿って北上する列車に乗ると思うと、考えただけでワクワクします。

この「急行はまなす号」もいつまであるか、わかりません。
夜行急行列車の車窓を駆け抜けていく知らない街々の灯は、きっと心に残ることと思います。
それはワンランク上の旅を目指して意図的に創り上げられた「豪華寝台特急」の旅とはまた違うテイスト。
ぜひ一度、体験してみてくださいね。