上高地帝国ホテルからの便り

午後早く、玄関をコツコツとたたく音。
出てみると、宅配サービスのスタッフさんがダンボール箱を手にしていました。

心当たりがなかったのですが、箱には上高地帝国ホテルの印刷が。
「あ!」と思い当たって受け取りました。

かつての仕事の先輩が上高地帝国ホテルで勤務しています。
箱の中身は、やはりその先輩が送ってきてくださったホテルのりんごジュースでした。

標高1500mの上高地は、ぐっと寒くなっていることでしょう。
思わず上高地に思いを馳せました。

ホテルの玄関からなかに入ると、ロビーには大きな暖炉があって、薪が燃えるよい香りがします。
この時期は、指がかじかむくらい冷たい山中の外気から解放されて、ホテルのスタッフに出迎えられながら一気にひとごこちがつく瞬間です。
私も20数年前の数ヶ月は、上高地にいらしたお客様とともに過ごし、いまでも楽しい思い出になっています。

上高地帝国ホテルは、上高地に雪がないときだけの営業。
今年は11/9のご宿泊を最後に、来年のゴールデンウイークまでホテル全体がひとときの眠りにつき、雪のしたに埋もれます。
秋の平日や、白い小梨の花が咲く6月の平日は、静かな上高地をお楽しみいただけるおすすめのとき。
ぜひ、いちど、いらっしゃってみてくださいね。

くだんの先輩も、もうすぐ半年にわたる上高地での勤務を終えて里に下りてきます。
連絡をとって、ゆっくりと今年の上高地でのできごとなどをお伺いしながら、御礼をしたいものです。

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