旧暦1月7日「七草がゆ作り」で活躍した「手」



旧暦1月7日にあたる2/20(土)に、日野の石坂ファームハウスで七草がゆ作りを行い、20名の参加者様と3名のボランティアスタッフの方々とともに楽しいいちにちを過ごすことができましたことを、まず冒頭に感謝申し上げます。

主催者が「楽しいいちにちを過ごすことができた」なんていうのは、落語家が自分の落語で笑うくらいの為体(ていたらく)と思いながらも、この日は参加者のみなさんにほんとうに楽しませていただきました。

前夜冷え込んだこの日、活動の予定に織り込んでいた石坂さんの畑での冬野菜収穫は、すごい霜柱で足下が滑ってあぶないということでできないことに。さらに2月前半の厳しい冷え込みでほんらいならば土のうえに顔を出しているはずの七草もいったん枯れてしまった、と。前日に最終電話打ち合せさせていただいたので、おいおい、ほんと〜ですかって感じ。

ばやっき〜している隙は一秒もないので、とにかく石坂さんの枯れ田に出て野草探し始めてみたら、意外に参加者さんたち、夢中になっているじゃないですか! さいわいに風もなく、存分に日が射す枯れ田のうえでぽかぽかと暖まって「もうあとは野となれ山となれ」という気分に。
子どもたちは土手で遊び、おとなたちは野草探しに没頭したり、溝でクレソンとったり、田のわきでレモングラスの香りにうっとりしていたりw。
あっという間に予定していた時間を使い果たし、調理に突入。

ここからはもう完全に水を得た魚です。石坂さんの母屋のまえで子どもたちに火を熾させ、ナイフをにぎらせ、空きっ腹をかかえた参加者に脇目も振らせず調理させるべし! 自慢じゃないですがアウトドアで参加者に楽しく調理してもらう「ムード作り」にかけては日本一かも!?

今回ははじめて野菜をおいしくたくさん食べることができる「アウトドア重ね煮」をここで実践することになり、本村あくりさんに指導していただきました。重ね煮は食材のムダなく栄養がフルに摂取できるアウトドアにもってこいの料理法です。本村さんは野外塾スタッフの紹介で知り、この活動に先駆けてデモンストレーションをごいっしょにしてみたところ、その調理法のポテンシャルに目からウロコ状態でした。
野菜に手をかざして「おいしくなってね」と願いを込めるところでは、子どもたちは大人にはない真剣さで取り組んでいておおいに感心しましたね。
薪で炊きあげた七草がゆ、炭火で焼き上げた塩鮭や地鶏、そして子どもたちの願いが宿った冬野菜の重ね煮、重ね煮を活用したサラダなどはまさに空きっ腹にしみわたるおいしさ。

当日の写真を整理して思ったのは、この活動のキーワードは「手」。
野草をほじくる手、マッチを擦る手、薪をくべる手、豆腐をもみほぐす手、七草を刻む手、野菜を切る手、ブルーベリーとヨーグルトを混ぜる手。ほんとうに骨惜しみなく「手」を使っていて気持ちがよかった。
そして最後に「お片づけする手」。大人もお子さんも競うように片づけをしてくれてみるみるうちに鍋釜のたぐいまでピカピカ。

ほんとうに楽しい一日をありがとうございました!!

Jewel "Hands"

サイト内検索